東京から来られる客人を駅のホームで待つ間、ぼんやりと宇都宮の玄関口、JR宇都宮駅西口を眺めていました。
50万都市としては窮屈感が否めない駅西口周辺。
駅前だというのにビルの上層部は空きテナントが目立ち、建物は老朽化が進んでいると感じられました。
「街の再開発」長年声はあがるモノのなかなか進展していかない状況をみると、実現するのが先か、老朽化が先か。
意外と残されている時間は少ないのかもしれません。

場所は変わって、東武宇都宮線南宇都宮駅周辺。
老朽化した大谷石の蔵を若い店主達が飲食店にリニューアル。大いに賑わうスポットになっています。
今回の客人と一緒にお邪魔したのは、「和食 了寛」さん。
古さを味わいに代え、多くのお客さんに支持され続けているお店です。

この日も満席。
数日前に予約をして置いて良かった~。
歴史を感じる大谷石の外壁や天井を支える柱や梁を残しながら、センスあるシンプルモダンな内装でまとめています。
このコンセプト・・料理にも通じており、丁寧に作り込まれた日本料理と現代風にアレンジしたセンスが光ります。

この日頂いたのは特別懐石「雅」4500円(要予約)。
素敵なお料理が並びました。
前菜「さわら幽庵焼、鰯つみれ揚げ、百合根の卯の花和え、白子ポン酢、玉」
温かいものは温かく、冷たいモノは冷たい。当たり前のことですが、嬉しい配慮。
前菜の時点で、魅了される味に出会いました。

椀物「ふきのとう胡麻豆腐白味噌仕立て」
スッキリとした甘さ溢れる白味噌のお汁。そこに苦みあるふきのとう胡麻豆腐がキラリと輝いています。

造り「鮪中トロ、針烏賊(北海道)、真鯛(千葉)、他」
真鯛のモチッとした食感が秀逸。

揚物「筍と海老のコロッケ 芽キャベツ」
タケノコの皮に包まれるように、揚げたてのコロッケが。サイコロ状に切った筍がゴロリ。
サクサク、とろとろ~。サクッと軽快に揚げられていました。松の葉もお皿を美しく彩ります。

凌ぎ「蟹と雲丹、菜の花の海苔酢掛け」
この海苔酢が、蟹と雲丹の美味しさを引き立てています。
菜の花も美味しく、春が来るのが恋しくなってきました。

煮物「枡大根 牛山椒煮 梅人参他」
出汁がよーく染みこんだ枡大根。思わず表情が緩む美味しさ。

ご飯モノは、スタイリッシュな器に入って。
お吸い物もスッキリ美味しく頂きました。

器の中は「穴子の蒸し寿司」
一足早く桃の節句が来たみたい~。彩りが美しく、目にも美味しい~。

ドリンクは、ブレンド珈琲、又は紅茶。
それぞれ違う美しい器に入っての登場。私の珈琲は取っ手がハート状になっていました。
もしかしたら、選んだ店員さんは私にハートマークなのかな?と切り出したら、客人に「ひっくり返ってるので、逆じゃないのかな?」と夢を打ち砕く指摘を。

甘味は「自家製あんみつ」
最強の〆の一品。同席した方々も満足の昼の宴になりました。
○「和食 了寛」住所:宇都宮市吉野町1-7-10
電話番号:028-611-1711
定休日:月曜日と第一日曜日
営業時間:「昼」11時30分~15時(L.O14時)、「夜」18時~23時(最終入店 21時)
備考:5歳未満のお子様は、ご遠慮願います。
公式HP
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