栃木県随一の観光地、日光。
まだまだ知らない日光の魅力に触れさせて貰いました。
正式名称「東京大学大学院理学系研究科付属植物園 日光分園」。通称「日光植物園」。
分園開設は1902年、明治35年のこと。
当初は東照宮付近にあったものの手狭になり、1911年(明治44年)に現在の場所に移転されました。
存在は知ってましたが、訪れるのは今回が初。
国道120号線沿い、田母沢御用邸の先に、小さく質素な入口がありました。

当初駐車場はあるのか不安でしたが、車のまま園内に入り受付で入園料を支払う。
その後車を進め、園内にある専用駐車場へ。(駐車料金は無料)
入園料を払うと貰えるリーフレット。
ここに書かれてある地図が、非常に役に立ちました。
曲がりくねり、見通しが悪い歩道。
それにより、コーナーを曲がると植えてある草木が変わり、包まれる風景が様変わりするんです。
しかし自分の居場所がわからなくなり、高い木々で方向も見失う結果に。
出口に行くのも難儀するかもしれません。

地図の各所に番号が書かれています。
番号を付けた石柱標識が立っていますので、見比べることにより今いる場所が確認出来ます。
私は常時地図を手に持ちながら、行きたい場所を確認しながら歩いていました。

受付の隣には、2018年12月完成した「日光植物園フィールドステーション棟」。
洋式トイレや障がい者用トイレも完備されています。
あとは広い園内に古い和式トイレがひとつあるだけ。
必ずここで用を足しておきましょう。

106,980㎡。3万2千坪の広大な敷地を探索開始。
気がつくと一時間以上散策を楽しませて貰っていました。
人の手が入りきちんと整備されていますが、美しく整備された一般的な植物園とは様相が全く違います。

まるで里山を歩いているみたいな気分にさせられました。
行き交う人の姿もほとんど無く、正面から木々達と向かい合うことが出来ました。
そして・・・美しい花々では無く、木々や緑に覆われた空間。
でも一本一本の草花に、標札が掲げられているんです。
見過ごしてしまうような草たちにも、ちゃんと名前があり、それぞれオンリーワンの存在なんだと気づかされました。

9時~15時の間、自由に使える休憩所(庁舎)。
開かれた窓の先には、高原植物が植えられたロックガーデンが広がります。

トトロが出てきそうな実験室。
どんな実験をしているんだろう~、興味がそそられます。

急に視界が広がり、芝生の広場だ!
ベンチも置かれ、大谷川対岸の山々を望むことが出来ます。

おや、これは観測機器。
急にアカデミックな雰囲気が漂ってきた。

ほんの少し歩を進めるだけで、広がる風景が変わっていく。
小川が流れ・・・

うっそうと茂った木々の間から沼が顔を出す。

のびやかな木々の先には、美しい青空が広がっている。

「ミズバショウ池」と名前が付いている池。
スケッチブックを取り出し、ベンチで写生する人がいそうな雰囲気・・・。

そして現在では貴重になった「ブナ林」も。
そのまましておくと失われていく自然。次の世代に受け継いでいく努力を、し続けているのを感じます。

園内一番大きな池は、緩やかに流れ大谷川へ。

「大正天皇御由来地」の記念碑が小高い場所に建てられていました。(昭和2年建立)
現在隣にある「田母沢御用邸」の一部だったようで、毎年御用邸に来られた際好んで植物園内を散歩されていたとのこと。
碑の脇にある木は「お帽子掛けの栗の木」と呼ばれていたようですが、今では立派な大木になっています。

田母沢川にかけられた橋も、田母沢御用邸の一部だったときの名残。

石畳が敷きつめられた田母沢川。
涼しげな水音、秋には美しい紅葉に包まれることでしょう。

上皇陛下は太平洋戦争末期、田母沢御用邸に疎開されていました。
今でも防空後が残されています。(現在は種子保管室として使われています)

もちろん、「ヤマアジサイ」や「シモツケ」、「ギンパイソウ」などの可憐な花も見ることが出来ました。

大谷川の「含満ヶ淵」は、日光植物園にも面しているんです。
コバルトブルーに光る美しい川の流れにうっとり。。
若い頃は色とりどり、色彩豊かな花々が好きでしたが、今では野の草花に心癒されるようになりました。
今の私にピッタリ。それが日光植物園でした。
○「日光植物園」住所:日光市花石町1842
電話番号:0288-54-0206
休園日:月曜日、但し祝日の場合は開園、翌日休園(開園期間:4月15日~11月30日)
開園時間:9時~16時30分(入園は16時まで)
公式HP、
公式インスタグラム、
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