宇都宮市内から車を三、四十分走らせると、そこは日光国立公園。
自然公園法に基づき、自然の風景地が大切に保護されています。
先ほどまでの街の喧騒は嘘のよう。
見上げると満天の星空。車の往来もほとんどない。
林の中に明かりが見えて来た。
ここは「美食工房 ラトリエ・ムッシュー」。
9月11日で四周年を迎えたフレンチのお店です。

オーナーの宮﨑シェフは、「パークハイアット東京」の総料理長などを歴任。
2013年までは、先日惜しまれながら閉館した那須の「二期倶楽部」総料理長をされていました。
伝統的なフランスの料理を現代風にアレンジ。
「最大の快楽とはゲストを楽しませることである!」と言い切るシェフは、今日も厨房に立ち続けています。

コの字にカウンター席が。
その中央にキッチンを配置し、まさに厨房が舞台のよう。
美しい生花が飾り皿の中に。
「サフランの花なんです」とシェフ自ら説明をしてくれました。赤いめしべが、香辛料として使われます。
嬉しいおもてなしです。

この日頂いたのは「グルメコース」10000円(税別)
至高の時間を過ごさせていただきました。
アミューズ
「梅山豚のパリソワール キノコのスープと玉葱のアイスクリーム 「梅山豚のショーソン マスタードソース」
「宮城産牡蠣のグラタン オーロラソース」
西遊記の猪八戒のモデルになったと言われる「梅山豚」。
日本では塚原牧場で飼育されている幻の豚で、日本はもとより中国でもほとんど流通していない。
通常の豚肉にはない、濃くて上質な甘味。豚肉には思えない・・・。

パリソワール(パリの夕暮れ)。通常、ヴィシソワールとコンソメスープで作る二層のスープ。
それを梅山豚とキノコのスープで表現。玉葱のアイスの甘さに驚かされました。

前菜
「那須高原の野菜と赤川農園の蓮根のマリネと魚介のミルフィーユ」
岩魚と田沢湖の紅鱒 帆立の自家製スモーク 柑橘と蜂蜜のソース
水ナス、バナナピーマン、塩原高原大根などなど、地場野菜の美味しさを堪能。古代の藻塩で頂きました。

中央のミルフィーユ仕立て。
爽やかで贅沢な美味しさが詰まっていました。

温前菜
「フォアグラのポワレとフレンチトースト 那須高原のブルーベリーと3種のワインのソース」
今回ご一緒したMさんはフォアグラが苦手とのことですが、「ラトリエ・ムッシューのフォアグラは美味しく頂ける」とペロリ。
フォアグラとフレンチトースト・・・想像通りのふわふわとろーり。心も溶けてしまいます。

お魚料理
「イサキのポワレ 海苔とベルモット酒のソース アクセントに甘エビのフリット」
一番最初の飾り皿にも登場した「美味礼賛」の文字。
青森のイサキをオリーブオイルで軽やかに焼き上げ、浜名湖の海苔のソースがよく合います。

「さつま芋の蒸しパン」

お肉料理
三種類から選べます。
私は、「高知県南国市 くくり罠で獲れた夏の雄鹿のロティ ゴボウと葡萄のソース」

クサミも無く肉質も柔らかい。
熟成の旨味もたっぷり堪能させていただきました。

Mさんは、「大田原産黒毛和牛A5ランクモモ肉」
こちらも美味しそう~。どちらも低温で時間をかけて火入れしたお肉です。

〆料理
「那須地鶏とキノコ、牛蒡の炊き込みご飯
純国産鶏から生まれたムッシューオリジナル卵と油茂製油の玉締め一番搾り胡麻油」
最初は地鶏のブイヨンを感じながら、後半は胡麻油をかけ香ばしく炊き込みご飯を頂く。
〆に土鍋で炊き立てご飯がいただける・・・幸せです。

デザート
「陽ケ丘農園 畠山さんの秋おとめ苺のミルフィーユ 軽いクリームと秋おとめのクーリー
アニスの香りの秋おとめのシャーベット」
まろやかな甘さ。酸味をほとんど感じることなく美味しく頂けました。
今の時期に苺をたっぷり頂ける・・・ありがたいことですね。

最後にオリジナルブレンドのコーヒーを頂けご馳走様。

あっという間の楽しい時間。
最後はシェフをはじめスタッフ皆さん外に出てお見送り。
夜になると肌寒く感じる那須塩原ですが、心や体は温かでした。
○「美食工房 ラトリエ・ムッシュー」住所:那須塩原市高林1721-101
電話番号:0287-73-8550
定休日:月曜日、第二、四火曜日(祝日の場合は営業、翌日お休み)
営業時間:(要予約)11時30分~15時、18時~22時
(土、日、祝日は、14時30分~16時30分のアフタヌーン営業も)
公式HP、
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2019/06/24 編集