遅い、早いは無い。
絶妙なタイミングに、突然運命の扉が開くもの。
ブログをはじめて8月で11年。
その間、多くの料理人さんに出会いました。
料理人になったきっかけを聞くと人それぞれ。
子供のころから憧れ突き進んだ人、学費稼ぎで飲食店でバイトを始め料理の道に進んだ人、
社会人になってから目覚めた人、定年退職後に飲食店を開いた人・・・。
6月15日で十年目に突入した「和食 了寛」。
店主は私の高校の後輩。国立大学を卒業し一般企業に就職後、鮨やの店主に出会い料理の道へ。
今では立派なお店を構えるまでになりました。

東武宇都宮線、南宇都宮駅そばの大谷石の倉庫群の一角。
古き良き日本料理を継承しながら、実に繊細で美しい料理を提供してくれます。
料理のコンセプトを店舗にも反映させています。
入ってすぐ、棚のように見えるのは小屋裏の二階個室に繋がる階段。

今回は一階奥の半個室を使わせて貰いました。
歴史を感じる大谷石と白い壁。見事に融合されています。

今回の参加者が集まる前に、カウンター席で店主の田巻さんと談笑を。
ここで日本酒を傾けながら食事を楽しみたいものです。

「雅」4500円のコース料理をお願いしました。
先付:とこぶし とうもろこし 四万十川の青海苔
それぞれの異なる食感を楽しみながら宴のスタート。
もっちりとした青海苔の見事な香りに魅了されました。とこぶしは旨く、とうもろこしは甘く。
川と海と大地の競演です。

前菜:新玉葱のそうめんもどき おかひじき酢の物 鴨ロース 空豆 粟麩 他
食材を活かした料理たち。繊細な味わいに、上質な時間が交わる。

蒸物:雲丹と青海苔の茶碗蒸し
熱々とろとろの茶碗蒸し。熱が加わることで、雲丹と青海苔が鮮やかに光り輝いている。

造り:金目鯛(館山) いさき 他
「宇都宮でも金目鯛を刺身で頂けるのか」とMさん。物流の進化で素晴らしい時代になりました。
鱧に赤貝にトリガイ。マグロにイカという宇都宮・和食処の定番を出さない所に、こだわりを感じます。

店主がセレクトした日本酒がズラリ。
今回は獺祭、松の寿、豊香を四合瓶で。
みなさん「こんなに美味しい日本酒があったんだ」とイイお酒と巡り合えたみたい。

焼物:茄子とアボカドの西京味噌グラタン
アボカドと西京味噌のコラボレーション、相性の良さに驚かされました。

小鉢:もずく酢 とまと 生姜
上質なもずく酢の中に、紅一点コンポートされたミニトマト。
魅せる一品、お見事です。

煮物:ひろうす 南瓜 蕪 他
まさか冷製の煮物がここで登場するとは。
冷製でこれほど旨味を感じるということは、相当味わいに原価がかかっているのでは。

飯物:ちりめん山椒の焼きおにぎり茶漬け
間違いない美味しさ。おにぎりを崩してサラリと。心落ち着きます。

甘味:自家製あんみつ
了寛の定番。これを食べたくて来られるお客さんもいるという一品です。

〆は香り華やかルイボスティーで。

すべて記憶に残る素敵な料理。
繊細で丁寧。一工夫、二工夫され、料理人のセンスを感じさせられた一夜でした。
すっかり暗くなった街に、了寛の明かりが鮮やかに輝いていました。
○「和食 了寛」住所:宇都宮市吉野町1-7-10
電話番号:028-611-1711
定休日:月曜日と第一日曜日
営業時間:「昼」11時30分~15時(L.O14時)、「夜」18時~22時(L.O)
備考:5歳未満のお子様は、ご遠慮願います。
公式HP、
栃ナビHP
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