フレンチと言っても業態は様々。
「カフェ」「ブラッスリー」「ビストロ」「レストラン」「オーベルジュ」「グランメゾン」・・・。
お店によってコンセプト、そして方向性が多種多様。
この日の気分で、お店をチョイスし楽しめる。
宇都宮市内に居ても、選択肢がたくさんあって実に面白い。
街中、釜川沿いにある「シテ オーベルジュ」。
気がおけない仲間や家族と日常的に使える「セ・ラヴィ」。
結婚式やパーティーなどに使える「シエル」など、様々な形態が融合したお店。

このお店を任されているのは、音羽創シェフ。
お客として付き合いは長いのですが、今まで彼のコース料理を頂いたことがなかったんです。
いつかは・・・と思いながら、この日が来るのを待っていました。
ついに創シェフとコース料理を通じた濃厚な会話がスタート!!

「シテ オーベルジュ」内に二つの個室が用意され、こちらではおひとり6000円(税別)~のコース料理が頂けます。
使わせて貰ったのは海をイメージした2~6名用の個室「メール」。心落ちつく空間です。

今回はお祝いの席とあって、ひとり8000円(税別)のおまかせコースをお願いしました。
周囲の視線を感じず、自分達のリズムで食事が出来ました。

お祝いなので、まずは「Jeaunaux Robin Champagne」で乾杯。

アミューズ「トマトのエスプーマ(バジルのソース)」
色気がある器には、スペインの「エル・ブジ」で開発された調理道具「エスプーマ」で作ったトマトのムースが。
口にした瞬間、泡のように広がるトマトの甘酸っぱさ。夏を思わせる暑い日でしたので、最高の一皿。
この一皿で、創シェフの私達ゲストに対するおもてなしの心を感じました。
その日の天候やゲストの状況を考え、最適な一皿を作り出す。このあとすべての料理にもその想いが詰まってました。

「栃木の旬と魚介類の一皿」
午前中日光市まで出かけ採取してきた山菜やモミジの葉を使った一皿。
コゴミ、木の芽、フキなどまさに栃木の大地を味わう。
そして創シェフが修行した宮城の魚介が満載。

「イタリアのうさぎ背肉のロール」
うさぎにみずほのポークの挽肉、キノコのデュクセルと豚足、フォアグラを詰め込んだもの。
弾力ある食感、でもあっさりと鶏肉のようなうさぎの肉に、ポークやフォアグラなどで鮮やかな味わいに。
とうもろこしのピュレと、アミガサタケが添えられています。

「メヌキ(北海道産)のポワレ サフランソースとオマールのビスク」
お皿が運ばれた時から、オマールの素晴らしい香りが。
脂がのっていて最高の状態のメヌキ。絶妙な火加減で惚れ惚れ。

コント・ラフォン・サンセールをボトルで。
三人でお邪魔したのでボトルは二本のみ。赤はグラスで頂きました。

「鹿のロースト」
実は今日のゲストは、「お肉が食べたい!!」というのがご要望。
そんなゲストに、知らない世界を味わって貰いたいという私の思いを組み入れてくれたのか・・・。
時間をかけて低温で火入れした鹿肉は、実に鮮やかな色合い。
口当たりは柔らかく、噛むほどに鹿の旨さがにじみ出る。

「ポムデュセス」
鹿のローストと一緒に頂きました。表面はシューのようにサクサク、中はしっとりジャガイモのグラタン。
サックリホクホク、デザートのよう~。お腹が空いたとき、一皿丸々ひとりで食べたい。

大皿にバケットが二枚・・・。
ここからどうなるの???と思っていると。

「フルムダンベールのムースと、蜂蜜・トリュフでマリネした胡桃」をお皿に取り分けてくれました。
コース内にチーズを持ってくるとは。
あまりの美味しさに思わず「ムフフ・・・」と表情が崩れました。

一緒に頂いたのはアンリ・ジローの「ラタフィア・ド・シャンパーニュ」
香り高く、ピノノワールの風味とブランデーのような甘さがスッキリと調和。

「いちごのマリネと四季桜大吟醸酒粕のソルベ」
オール栃木の素晴らしいデザートで〆てくれました。

食後のドリンクを頂きながら、改めて「食事は面白い」と。
ゲストと料理人が共に作り上げていく一つの世界だと感じました。
音羽創シェフ、素敵な料理をありがとう。またお邪魔させて下さい。
○「シテ オーベルジュ」住所:宇都宮市曲師町1-7
電話番号:028-632-0402
定休日:火曜日
営業時間:平日18時~24時、土曜日17時~24時、日曜日17時~23時
公式HP
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